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数日前、ビジネス系の週刊誌の中学受験を特集した号が送られてきた。中学受験のみ
ならず、小学校受験、塾までもがいろいろな切り口でランキングされた大変な情報量の
労作である。
私も取材を受けているし、自分自身でもこうした類の記事を作成しているので大きな
ことは言えないが、こうしたランキング記事の影響力が心配になる。こういうものばか
り目にしている保護者は、
「〇〇が××を超えた!」とか
「〇〇と××ではどっちが上ですか?」
みたいなことばかり気にして、そうした視点で学校を見るようになる。
夏目漱石が「価値を人に頼るな。自分で決めよ」と言っていたが、自分自身はいいと
思っても、世間の評価が低いと受験校にすることをためらってしまう。これまでそうし
た保護者にしばしば出会ってきた。
親戚に知られているかどうかだけでなく、偏差値が△△以下だとか、応募者数が少な
くて人気がないとかなども、世間がどう評価しているかにつなげて見ているようなとこ
ろがある。
そんな風潮なので、Web 媒体から原稿依頼を受けたときに、真逆の地味な「地学教育」
を取り上げることを思いついた。そう、共通テストでダントツに選択者が少ない「地学」
である。その媒体はビジネスリーダー向けなので、先生方はお読みになっていないと思
う。で、「ビジョナリー」にも再録しようと考えた。
取材して改めて感じたことは、私学にはすごい学校があるなということだ。
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