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いま企業は、株価を上げるために将来価値を過大に織り込んだ事業プランを記者会見で発表す
る。中学受験の世界でも、「生徒の将来価値を最大化します」といった趣旨のことを、説明会で保
護者にプレゼンテーションする学校が増えている。実際今年の入試結果を分析すると、多くの保
護者が、わが子の価値を最大限高めてくれそうな学校を選択している。従来の「特進コース」も言っ
てみればそれで、ここ1、2年の「グローバル」を冠したコースの設定などは、まさしく保護者に
ここで一旦別の話になる。この4月は、連日のように退職された校長、新しく就任された校長
そのほか広報担当者などいろんな方がいらした。中には、この3月に退職された先生で、現校長
の批判に終始された方もいる。さまざまな学校関係者にお会いした中で感じたことは、以下のよ
うなことである。
<苦戦校>
・村のような学校(年中行事をこなすことが第一で、新しいことをしようとしない)
・コンサルタント会社が何とかしてくれるだろうと教員が依存体質になっている
・教員から、「○○だったらどうするんですか?」という発言が多く出て、何もできない
<躍進校>
・校長が、これまでの延長線上でない大胆な発想をする
・新しいことに果敢に挑戦する教員がいる
・視線が校内でなく、外に向いている。どんどん外に出ている
将来価値を最大化するプレゼンテーションを推奨しているわけではないが、昨今の世相の下に
あって、「動きが見えない」学校は「努力していない」学校と思われるのではないかと心配である。
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