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この時期、親しい先生の中に退職される方が大勢いる。お付き合いが長い方は安田教育
研究所を始める前の出版社時代からだから30 年近くにもなる。メールで退任のご連絡を
いただくと、お一人お一人に何かしら思い出が浮かぶ。何気ないひと言が記憶に残ってい
たりする。
校長で退職だったりすると、この3 月の終業式、卒業式の式辞が教員生活最後の壇上
での挨拶になっただろう。さぞ万感の思いを込めて文を練られたことと想像する。実際式
辞のたたき台を拝読したものもある。
この3月いただいたメールの中に下記のものがあった。
「わが校は持ち上がり担任制をとっているので、担任集団は原則6年間は変わりません。
泣きながら氏名呼称する担任もおり、ついつい涙をもらってしまいます。そして卒業生の
挨拶を聴いていると、いろいろなことが思い出されウルウルしてしまいます。『卒業式』
は私学教員にとって感動するイベントです。」
「今年の卒業生の感謝の言葉(答辞)では、世界史を学ぶ中で歴史を生きた市民の視点に
気付きを得て、自分たちも歴史を刻む市民として生きること、また、創立記念の講演で
演者から聴いた「弱い者が弱いままで生きていける社会」をつくる者になること、が語
られ、私たちも感動しました。」
企業生活では得られない、教職に就いた者だけが享受できる『感動』。近年、ブラック
な面ばかりが強調されて教員志望者が激減しているが、先生と生徒との温かな交流に接
していると、こうした喜び、楽しさを教員志望者にもっと届けたいと思う。
そして教壇を離れた先生方には、『感動』を忘れずに、自分の大切な財産として、いつ
までもお元気に充実した人生を送ってください、と伝えたい。
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