佼成学園女子中学高等学校 | 東京都 | 女子校 |
はじめに学校長から自己紹介・建学の精神についての話がありました。
- 大阪で30数年教師をやってきた。前任校は成績が急激に上がって全国的に注目された。子ども達が集団で勉強をする、支えあって勉強をするスタイル。底辺校で子ども達に自信をつけさせるために行事をたくさん行った。行事の部分を「英語」に向けたら、英語検定でたくさんの合格者を出すことができた。
- 赴任した6年前、『人と交わる力を育てます。』という本校の素晴らしい学校方針に驚いた。この学校がブレイクしないわけがない。
- 教育理念は「頭を鍛えることも身体を鍛えることも大切だが、それよりも心を鍛えることが大切。」「人間にとっていちばん大切なのは、人さまの心、つまり、人の喜びや悲しみがよく分かる心。人間とは『人と人との間柄で生きる』ものという意味。」
- マザーテレサの精神は『孤独を作らない』。
- 立正佼成会が設立母体であり、私の家は神道だからと躊躇していたところ、理事長から「マザーテレサと今の仏教がどうしてあれほど自然に協力できたと思いますか? 宗教のいちばん上は一緒なのですよ。」と言われ、創立者の書いた本をいただいた。本の中には「インドで恵まれない人たちの救いに取り組んだマザーテレサ女史は、どの宗教の信者であってもその人が最期を迎えた時は、イスラム教の信者であったらコーランを読んであげ、ヒンズー教徒ならガンジス川で水をかけてあげるのです。またご自身はカトリック教徒なのですが、相手に応じて宗教を超えた奉仕をしておられる、そこには宗教の違い、宗派の違いはまったく存在しません、あるのは愛だけです。」と書いてあった。理事長から「先生がマザーテレサを、その愛ということを信頼していることは、宗教教育・情操教育とも一緒ですよ。何も遠慮はいりません、思い切りおやりください」と言われ、この学校で奮闘することとなった。
- この学校に入ってくる人は、クリスチャンの人も仏教の人も神様を信じる人も、みな一緒、どうぞご安心を。
- 中学・高校時代に明るく元気で返事もよく、にこにこしていた子が“要支援群”に入っている場合がある。憎しみや悲しみを蓄積したまま表面的に明るく生きる術を身につけ、本当の様子とは異なる状況が広がっている。この学校では全ての行事が、人と人が支えあうように組まれている。
- 大学入試前に合宿をし、試験は集団で受けに行く。終わったら家に帰らずに学校に戻ってくる。結果をみんなで話し合い、更に支えあい受験をする。心を開いた子ども達は自分の可能性を打ち破っていく。大学合格の実績も飛躍的に伸びていく。
- 英検2級は7、8名から、現在は68名。このように子ども達の中に変化が出てきた。
- 確実にレベルが上がってきている、3年後、5年後の大学合格実績は大きく塗り変わっているだろう。
- 人と人の繋がりをベースに温かい愛を育てる。その中に大学受験も学校の行事もある。そのような学校を目ざしていきたい。友だちと友だちが支えあい、人間力を作ることによって培われる学校の心に焦点を合わせ、軸のぶれない教育を行っていきたい。
次に、「変わったぞ! 佼成女子」と題して、教頭から英語教育を中心とした説明があり、続いて「入試概要等について」の説明がありました。
最後に、3 人の生徒の対話形式による「ニュージーランド留学の体験談」が行われ、終了しました。
私の感想
降りしきる雨の中の説明会。会場となった講堂に足を踏み入れると、演台にピンクと紫の紫陽花が活けてありました。殺風景な中に色を添えた季節の花…女子校らしい“やさしさ”を感じました。
校内見学の際に覗いた「グローバルセンター」には、修学旅行先のオーストラリアや留学先のニージーランドに関するたくさんの資料が置いてあり、隣接する部屋にはネイティブの先生方がいらっしゃいました。そこには日本の学校の中とは思えない“国際色豊かな空間”が広がっていました。
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