実践女子学園中学校・高等学校 東京都 女子校

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 会場に入ると、学校紹介のVTRが流れていました。

 はじめに「実践女子学園の教育のめざすもの」と題して学校長の話がありました。

  • 着任して6年目、子ども達の校外での活動がたいへん盛んになってきた。
  • 「国際交流教育」では、昨年度はアフリカを除く全大陸に生徒が出向くことが実現した。国際交流教育は本校の教育の大きな柱となっている。今年3月には合唱部がベルリンにある5つの高校で歌声を披露。同時期、協定を結んでいるロンドンのセントヘレンズ高校の生活体験プログラムに十数名が参加。
  • 17年度から本格的に「キャリア教育」を開始。
  • 創立110年目を迎えた。開設3年目ぐらいから中国からの留学生を受け入れている。世界各地からの受け入れに際しスタッフ教育を伝統的に行ってきたが、校内に留学生を招くだけでは物足りないと感じ、17年度から本校の生徒を海外に出すという交際交流教育を開始。子ども達を積極的に海外に出すことを大きな目標として進展をはかる。
  • 19年度にはグローバルスタディーズクラス(GSC)を設置。定員を320名から240名(30名× 8クラス編成)に変更し、きめ細やかな教育が可能になった。
  • 中高一貫女子というテーマで、他校にはない新しい形ができるのではないかとの考えから、20年度には「感性・表現教育」を立ち上げた。子ども達は中学受験があったため、小学校時代に十分な社会経験ができていないのではないか、たくさんの知識量をもって入学してきているが、教科の学力だけで十分なのか……などの疑問からだ。中高の6年間、さまざまな点で心を震わせる体験をさせたいというのが「感性・表現教育」。単に芸術面だけではなく自然体験もテーマにしているので、移動教室で中2が信州で田植えを経験。アンケートによると、ほとんどの生徒がいちばんよかったプログラムとして田植えをあげている。
  • 今年度のテーマは、110年の歴史の基点にある「生徒の命と健康を守るための教育」。
  • 今年の卒業生は、入学時の成績がいちばん低迷した学年。進路実績は他校に見劣りをするかもしれないが、MARCHが減った分、医歯薬理工系に動いた。進路実績はたぶん2年後ぐらいから急上昇するであろう。
  • 部活動がたいへん盛ん。専門コーチを招かず、すべて本校教員が指導にあたる。競技スポーツのようなものは行わない、将来に渡る健康管理、身体を動かすことで楽しさを知るということが前提。いわゆる賞を目ざしたような部活動のあり方ではない。

 次に、「グローバルスタディーズクラス(GSC)」について、英語教育担当主任から説明がありました。

  • GSCが目ざすものは、海外を舞台に社会貢献ができる女性の育成。6年後に海外大学の授業を受講できる女性の育成。キーワードは「高い語学力」、「豊かな国際感覚」、「日本人女性としての品格」。
  • 伝統的な日本女子教育の学校という土台の上に、ニーズに合わせた国際教育を行う。
  • カリキュラムの特色は、ハイレベルな英語教育。音楽・美術はネイティブが担当するイマージョン授業を行っている。
  • 創立当初から本校と中国は非常に関係が深い。中学の3年間は中国語の授業が週2時間必修。
  • 高1の6月から10月まで、海外の現地校に行って授業を受けてくる。これによって英語を学習するだけでなく、自立する。ここが楽しいここが難しいということを実際に肌で感じて帰ってくることを願っている。
  • 中学では主要教科の基礎学力の定着、先取り学習を徹底的に行う。高2の時点で海外大学なのか国内大学なのかを選択し、そのニーズに合わせてさらに細かく対応する。
  • 栄陽子留学研究所と提携し、アメリカの5大学に推薦留学が可能。
  • 帰国生の多様性に対応し、中学1年の国語:英語は5時間:7時間、7時間:5時間と2つのカリキュラムを用意。

 続いて、「キャリア教育と成果」について教育部長から説明があり、最後に「中学入試」について広報部長から説明がありました。

私の感想

 終了後、校内を見学しました。音楽室ではネイティブの指導による合唱の授業が行われていました。好きな英語の歌を、詞を十分に理解し、感情を込めて歌えることができたら素晴らしいだろうなと思えてきました。
 体育の授業を終えた生徒達に会いました。タオルで汗を拭いながら大きな声で語り合う姿に、男子の目を気にしなくていいという女子校らしい日常を垣間見た気がしました。

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