市川中学校・高等学校 千葉県 共学校

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 はじめに今年4月に就任した新校長より「教育方針」についての話がありました。

  • 私学はどこも「建学の精神」を大事にしている。本校は古賀先生によって創立され、建学の精神は次の3つである。(1)生徒一人ひとりがもつ素晴らしい潜在能力を引き出す。(2)「家庭で受ける教育」「学校で受ける教育」に対し、「自ら学ぶ教育」がある。本校で”第三教育”と呼ぶ自学力を育てる。(3)生徒一人ひとりをよく見て大切に育てる。古賀先生が好きな俳句に、「よく見ればなずな花咲く垣根かな」(芭蕉)がある。目立たないなずなにも、よく見れば他にない美しさがある。
  • 「中期計画」を立て、学校改革に取り組んでいる。”改革に終わりなし”というが、教員には特に、(1)先を見て、ビジョンをもて!(2)外に学べ! と言っている。この2つには終わりはない。「外に学ぶ」とは、自分の中で考えていてはダメ。外に学んだり、外に公開して意見を伺い、素直に改善していくことが大事だ。来校していただいた方には、進学指導や授業など全てを公開している。
  • 本校は今、4つのことに取り組んでいる。(1)教育システムの向上。来年度から週6日制への移行を視野に取り組んでいる。カリキュラムに余裕ができる。(2)「BeGentleman」。品格のある真の人間教育をいかにやるか、中学教頭を中心に進めている。(3)教職員のレベルを上げる。教職員の実力が上がらなければ、教育効果は上がらない。高校教頭を中心に進めている。(4)コンピュータを導入して校務システムを効率化する。土日に試合があったりで、クラブ活動は活発である。校務は忙しい。先生の効率をいかに上げるか、改善に向けて動いている。
  • 毎朝8:10 から、教員室で朝礼をする。私は教員の経験はないが、企業の中でやってきたことを踏まえて教員に伝えていることがある。昨日話したことは「現場主義と拙速」だった。「まず、現場をちゃんと見よう。クレーム対応は最初が大事」。他の日には「If My Son」の話もした。「もし、生徒が自分の子どもだったら……どうする? 相手の立場に立って対応することが大切」。
  • 2009年度に、本校は「SSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)」に指定された。名誉なことである。今、理系の研究課題の開発などに邁進している。SSHに指定されたことで、教員も変わってきた。他校でSSH の研究発表を英語でやると聞けば、英語の先生も一緒に出かけていく。生徒の自主性も高まってきた。高大連携+高産連携も進めたい。「高産連携」は本校の特色で、東芝へ燃料電池の研究に行く。自ら考え行動するキッカケをSSHがつくってくれたと思う。
  • いろいろある学校行事の中で、いよいよ「合唱祭」の環境が整った。2月に中2・中3生が大変な盛り上がりをした。すると、内進生全体の合唱をやろうということになった。それも卒業式に。感動的だった。生徒が活発になってきた。

 次に、「学校生活と改革方針」について、広報部長より説明がありました。

  • 本校の改革が支持を受け、他の進学校に合格しても本校に入学してくる生徒が出てきた。教員も、気を引き締めて日々取り組んでいる。
     来週から期末考査が始まる。自習室には朝7時に、30人ぐらいの生徒が来ている。分からないことは先生に質問したりもしている。試験直前になると、朝7時には自習室が満杯になる。図書館のスペースも満杯になる。もっと自習スペースがほしいということで4Fの廊下に机とイスを出し、朝も放課後も勉強している。10年前とはイメージが全く違ってきた。
  • 6年前に立てた進学実績の中期目標は、「7・2・4・2」=「現役大学進学率70%以上・国公立大学現役合格率20%以上・早慶上智現役合格率40%以上・東大現役2桁合格を!」である。
  • 帰国子女が今年11人入学した。そこで、帰国子女をクラスに分散させるのではなくまとめることにした。分散すると、「恥ずかしい」と言ってわざとヘタな英語を話す。まとめることで普通にしゃべるようになる。さらに帰国子女が先生役になって普通の子どもに教え、いい刺激にもなっている。

私の感想

 市川中学・高校は企業的発想を取り入れて、中期計画のもと、学校改革を着実に進めていました。「7・2・4・2」の中期目標に達しているか、なぜ、達していないのか……、毎年、目標達成度をチェックし、新たな取り組みを導入しています。ちなみに今年のテーマは、SSH指定や週6日制移行などに代表される「Change」です。教師も生徒も同じ方向を向き、新たな気持で努力しているので、学校全体に活力があります。

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