塾対象説明会訪問記
 
駒込中学校・高等学校 東京都 共学校
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初めに、学校長・河合孝允先生の挨拶がありました。

・本校の基本は、駒込と出会って良かったと感じてもらえること。生きる力、自分に目覚める力を重視していきたい。今、学びの安全が失われている。そこで知識の受け皿としての「器」づくりに力を入れる。人間は、どういう器にどういうスキルを盛り込むかが大事。まずは「器」づくりをしていかなければならない。

・21世紀、グローバルな波が教育界にも押し寄せてきている。手をこまねいていては流される。そこで新しい価値観を「器」の中に入れ、歴史を押さえながら生徒を育てていく。

・「比叡山研修」を高1で行っている。夜間30キロ回峰行を体験させる。精進料理を食べられない生徒やたくわんが嫌いな生徒も、説得と納得で口にできるようになる。今の子ども達は舌味が後退している。
知識もそう。ハングリーさがなければ、いくら与えても入っていかない。豊かで飽食の時代だからこそ、学校の中でハングリー精神を育てることが重要なのだ。

・「比叡山研修」から帰ってきて、子どもは「お母さんありがとう」の気持ちになる。親子の輪ができたと保護者は喜ぶ。家庭の輪があってこそ生活指導が有効になるのだ。こういったところにも私学の独自性を出していきたい。

・本校がこれから支援していくのは、子どもに存在して良かったと思われる存在理由を確認させていくこと。子どもを次のステップへもっていきたい。

・本校は326年目になる。了翁禅師が、江戸の大火で焼け出された子ども達を集めて立ち上げた寺子屋が始まりだ。初めての図書館も禅師がつくった。その後、寮生が、大根などの野菜屑がもったいないと工夫してつくったのが「福神漬け」だ。本校は福神漬け発祥の学園というエピソードを持つ。

次に、高校について高校教頭・中澤春江先生から説明がありました。

・アドバンスクラスをつくったので、層が厚くなった。校外模試でも偏差値70以上の生徒が出てきている。

・英語を通しての異文化理解を深めるため、高2でマレーシア修学旅行、また、高1・2対象に海外留学制度、中1から高2の希望者にハワイでの語学セミナーを実施している。イマージョン授業もしている。これは週1回、英語のみで数学、音楽、料理実習、体育などの教科を学ぶもので、英語を手段として使いこなすのが目的だ。英語のエッセイコンテストも実施している。

<私の感想>

駒込中学・高校は理系に強い大学進学実績がありますが、きょうの話では特に英語に力を入れている印象でした。ユニークなイマージョン講座や英語スピーチコンテスト(中学)など、豊富なプログラムによって国際人の育成に力を入れています。河合校長が言う21世紀の「器づくり」が現れているのかもしれません。
駒込中学・高校では建学の精神に基づいた仏教行事もあり、特色があります。これは、人間のあり方(仏教の教え)について法話を聞いたり、座禅したりするもの。
ビデオで、大学に現役合格した卒業生の話が流れました。ある卒業生が「駒込は自分を主張していける学校です。勉強に頑張る人、クラブ活動に燃える人、なかには遊びといった具合に、自分がしたいことができる学校でした」と語っていたのが印象的です。かなり自分を出していける学校のようです。ですから、校風が明るいのでしょうね。


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