塾対象説明会訪問記
 
京華中学高等学校 東京都 男子校
▲学校ホームページ(クリックで表示)
来月111周年を迎える京華中学高等学校の入試説明会に行ってきました。
隣に京華商業高等学校があり、京華女子中学高等学校や東洋大学などもあって、学校の街といった感じです。

はじめに、学校長の金井 康先生から挨拶がありました。

・11月1日に111周年を迎える。
長い歴史の中で変わっていない点が2つある。
1)社会に役立つ人材の育成  
2)上級学校への進学 
だ。111年を経た今日も守り続けている目標であり、また、ニーズである。

・「サンデー毎日」にうれしい記事が出た。
「学習塾が勧める中高一貫校」の記事で、大学合格力をつけてくれる学校として京華が第1位となった。これは塾の先生方のアンケートによるもので、期待に沿っていかなければならない。

・生徒は本校に入学して、いきいき、のびのびと力をつけている。小学校時代は引っ込み思案の生徒も、男子校だから異性を気にすることなく、男の“兄弟”を増やした中でのびのびやれている。

教育内容の特徴について、教務主任・八巻重好先生から説明がありました。

・学習面だけでなく、挨拶・遅刻欠席の理由把握・言葉遣いなどの生活面の指導も行っている。中学から入った生徒と高校から入った生徒では、言葉遣いからして違う。やはり、中学3年間のもつ意義は大きい。

・カリキュラムの特徴は、主要3教科の時間数が公立の倍であること。したがって、ゆとりをもって学習に取り組める。じっくり時間をかけ、解けたときの喜びとか達成感を感じながら、学習することの楽しさを味わってもらう。

・中学課程では、2年次に「選抜クラス」と「一般クラス」に分かれ、3年次には「特進コース」と「進学コース」に分かれる。「特進コース」と「進学コース」はそのまま高校課程へつながっていく。
週1時間、英語・数学のゼミを設けている。できる生徒の発展学習をねらった「アドバンスゼミ」と、学び直しの「マスターゼミ」だ。

・「進学コース」の特徴は(高校3年生の時間割を例に)、一人ひとり自分の志望校に合った必要なカリキュラムを選べること。
文系A君は、英語8コマ・国語12コマ・日本史8コマを選んでいる。
理系B君は、英語8コマ・数学10コマ・物理8コマを学んでいる。

・「特進コース」の特徴は、自分で出来る喜びを知った生徒たちが切磋琢磨していること。週2回「7時間目講座」を実施している。7時間目といっても、時には3時過ぎから6時過ぎまで生徒の都合で時間が延びる。
他に、夏休みの勉強合宿や放課後学習会もある。

このあと、ちょっと変わった趣向の名物先生紹介が、広報担当の先生からありました。

・京華はどんな学校か? は生徒がもっとも示していると思うが、きょうは名物先生を通して知ってほしい。

英語科 奈良先生:“単語筋”“文法筋”を鍛えよと、小テストで基礎学力の定着をはかっている。野球部顧問。

つづいて・・・英語科のロバート・マーレン先生、国語科の町田先生、数学科の島田先生、理科の浅野先生、保体の高橋先生、芸術の江波戸先生、そして金井校長の人物紹介があった。

ちなみに金井校長の趣味は走ること。フルマラソンに30回以上出場しているとか。マラソンを通じて精神力が鍛えられるのだそう。

以上、京華の教員は個性派の集まりと強調していました。

<私の感想>

冒頭、「サンデー毎日」で1位になったという「大学合格力をつけるポイント」に興味をひかれ、この日の説明会を聞いていました。
ポイントの1つは、時間的ゆとりのように思います。生徒はじっくり理解を深めることができます。同じことを、一昨日の白梅清修中学校でも聞きました。
2つ目は、解ける喜びを生徒にうまく味わわせていることですね。応用問題が解けたとき、生徒は学ぶ意欲が高まります。モチベーションのアップができているようです。
3つ目は、先生と生徒の間で、コミュニケーションがうまくとれていることですかね。名物先生の紹介がありましたが、親しみやすいキャラのよう。先生が生徒と同じステージに立っているようです。
他に、習熟度・進路別のクラス編成が実情に合っていたり、「マスターゼミ」や「7時間目講座」などのきめ細かいフォローが生徒のニーズにぴったり一致していることもあるのでしょうね。
学校訪問したとき、道案内に立っている先生方が一様に笑顔で声をかけてくれました。そんなところにも、親しみやすい校風を感じたものです。
11月1日の111周年……1が6つ並ぶのだそう。


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