大妻多摩中学高等学校 東京都 女子校

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 説明会は、最初に新しい校長の挨拶から始まりました。

  • 本校は昨年、20周年を迎えた。1988年に大妻学院80周年記念事業の一環として、ここ多摩キャンパスに大妻多摩高等学校を設立し、その後1994年に中学校を開設、今日に至る。
     高校設立当時、女子は文、家政系統に多くが進み、大妻女子大に7割以上が進学していた。中学をつくるとき、このままでいいのかとの危機感があり、社会に出て活躍できる女性を育成していくことに。中学1期生は、その期待に応えてくれて、大妻女子大に進学したのは2割弱だった。生徒一人ひとりが将来何をやってみたいか最良の選択をした結果である。今年は、大妻女子大への推薦入学者は一人もいなくなった。
  • 生徒には、将来やってみたい夢をかなえさせるために、十分に力をつけさせて卒業させたい。品性・知性を兼ね備えた、社会に出て活躍できる女性を育成したい。

 次に、学校生活について、中1学年主任より話がありました。

  • 中1生は、入学して1か月が経ったところ。クラスでは、「どう?」と聞くことから面談を進めている。生徒たちからは、「楽しい」「友だちが出来た」「新しいことを学ぶのが面白い」といった答えが返ってくる。
  • 中学で大事にしていることは、学習習慣とコミュニケーション能力である。「学習習慣」では、忘れ物をしない、プリント・宿題はしっかりやること。入学すると、学校生活ナビゲーターを配る。掃除の仕方や学校生活のきまりなどが載っていて、メモ欄がある。メモ欄には、明日の連絡や、何が必要かなどを書く。黒板に書いたことを写すのではなく、教員が話したことを耳で聞いて書き入れるのだ。こうすることで計画性が育つ。といっても、はじめは忘れ物がある。4、5月に細かく呼びかけていくと、しだいに忘れ物をしなくなる。そうなれば、授業に集中してくる。
  • もう1つの「コミュニケーション能力」は、友だちづくりである。女子は、どうしてもグループをつくりたがる。そこで、GW までは3日に1回席替えを行う。いろんな人とおしゃべりできるように工夫している。GW 後の今は、1週間に1度の席替えをしている。
     それでも、問題はどうしても起きる。「友だちにウザイと言われた」とか。はじめが大切だから、言った本人に注意するが、家庭にも連絡する。こうして、友だちに謝り、双方が仲直りして、良い人間関係を築いていく。問題があっても修復していけばいい。中1のときが大切だ。
  • 「朝読書」をしている。これも習慣づくりである。中2では「職業調べ」をする。興味のある職業を調べ、話を聞いてまとめる。そして発表。さらに、社会への関心を深めていこうとのねらいで、新聞社国際部の人から話を聞く。日本は恵まれているとか、将来、自分が社会に役立つことは何かを考える契機にもなる。中3では、平和教育で広島に行く。

 続いて、進路指導と進学実績について、中3学年主任から説明がありました。

  • 進路指導の基本的考え方は、生徒が夢を実現できるように指導していくことである。夢の実現のために、どうするか? 1つは、夢を見つける力をきちんとつけさせること。主体的に生徒が考えなくてはならない。2つ目は、描いた夢を実現できるだけの実力を身につけさせること。
  • 中1では「自分を知る」「他者を知る」。自分史を綴り、社会人インタビューを行う。中2では「社会を知る」「職業を知る」。職業調べを行う。そして中3では「具体的な学部・学科と結びつけて考える」。生徒には興味・関心は変わってもいいと言っている。最後に固まればいいのだから。それでも早く決まれば、高1から進路に向けた行動がとれる。難関国公立大希望者には、中3の段階でガイダンスを行っている。
  • 一人ひとりにこまめに面談をしている。5分でも、立ち話でも、「ちょっと話そうよ」とか、「今、どう?」とか。しだいに生徒が自分のほうから話しに来るようになる。

私の感想

 終了後、授業・校舎見学に参加してみました。理科の実験室が5つあり、そのうちの生物の実験室に案内されたとき、スゴイと感じました。なんと水槽が窓際、壁際にずらり並んでいて、中にはウミホタル、メダカ・・・・・・などの生き物や、水生植物がいっぱい。生徒に「本物を見せたい」からだそうです。顕微鏡も実験テーブルの上にずらーっと並んでいて、設備がとても充実していました。
 キャンパスの中央にはケヤキ並木が続き、気持ちのいい学校です。帰り道、新緑をながめながら歩いていたら、面倒見のいい学校の印象が浮かんできました。生徒一人ひとりと向き合って一生懸命なのです。

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