塾対象説明会訪問記
 
大妻嵐山高等学校・中学校 埼玉県 女子校
▲学校ホームページ(クリックで表示)
大妻嵐山の説明会に行ってきました。
今日は、高校がメインでした。

はじめに、小林校長の話からスタート。

・高校から入学した生徒と、中学からの内進生が、互いにいい刺激になっていて、うまくいっている。

・高校からの入学者は、大妻女子大に進学しない生徒が多い。大妻女子大からは、もっとたくさんの生徒が欲しいと言われているが、本校では、大妻女子大は選択肢の1 つ。生徒には、生きがいを持って、社会で活躍する人物になって欲しい。

●平成21年度中学入試に大きな変更点がある。

募集人数を120名→ 160名に増員。
定員増は、現状では地元の生徒がなかなか受からないから。高校のほうは、定員200で、現状のまま。

その後、パワーポイントに沿って話が進んだ。

・中学をスタートするときに、「科学する心 表現する力を育てる」というコンセプトづくりをした。このコンセプトは、高校のほうの進路指導でも重視している。

・「環境教育」は、1本柱を立てたかったので・・・。エネルギー教育実践校として、国の助成金をもらっている。

・ サイエンスパートナーシップ・プロジェクトは現在6本指定を受けている。

●これらの成果として、進路選択が多様化してきた。
かつては、生徒の60%が大妻女子大に進学していたが、今では少数派になっている。他大学で自分の能力を発揮したい生徒が増加。理系志望者も増加。
 過去5 年間の他大学進学率は、 H15 17.9% → H20 78.6%
 大妻女子大への進学率は、   H15 65.9% → H20 18.8%
と、激変。

ここから入試広報室長の谷口先生にバトンタッチ。

●中学入試の変更点詳細を発表。
 一般第1 回:20名増員して60名に。
 一般第2 回:20名増員して45名に。
 一般第3 回:従来どおり。

●入試日程も変更されています。
・高校入試では、ここ数年、受験生が変化してきている。第1回に受験が集中している。
これは、進路指導の結果、「安全」を志向しているのだろう。確実に入れる学校を志願している。複数受験は減る傾向に。
・高校の募集定員は200名だが、その中に内部進学者を含むので、高校入試の募集定員は100〜110名の入学生を考えている。

<私の感想>

地元との結びつきが強い感じを受けた。一方で、地元の親たちには「私立中学校の中身についてまだ浸透していない」(谷口先生)ので、「中学生まではまだ公立でいいのではないか」と考える親が多いようだ。
理系に力を注いでいる点に驚きを感じた。公的機関や企業の研究所と接点を持ち、環境教育に力を入れている。国から助成金までもらっているからスゴイ。
平成21 年度入試で、最初の中高一貫生が大学受験する。その結果に関心を持ちたい。
キャンパスの雰囲気は、堅実で、真面目な雰囲気を感じた。女子校らしくない女子校といった感じ。近くに国立女性教育会館があり、教育環境としては良いのだろう。
校長からは、冒頭、大妻の教育理念が語られた。建学の精神「学芸を修めて人類のために」。折にふれ語られるこの精神が、学校全体に流れているように感じた。
私学教育界は、私が思っていた以上に、世の中の変化に敏感ですね。伝統ある学校でも、建学の精神は大事に守りながら、しかし、生徒、親、社会、企業のニーズや変化を熱心に受け止めようとしている・・・。


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